日銀が3か月ごとに公表する「資金循環統計」によりますと、個人が保有する預金や株式、保険などの金融資産は去年12月末の時点で2141兆円と前の年の同じ時期より5.1%増え、過去最高を更新しました。
このうち
▽「株式など」は29.2%増えて、276兆円
▽「投資信託」は22.4%増えて、106兆円と
いずれも過去最高を更新しました。
日本企業の堅調な業績や、好調なアメリカ経済を背景にした株価の上昇などで株式や投資信託の残高が大幅に増えたことが個人の金融資産全体を押し上げる形となりました。
日本の個人金融資産は一貫して現金と預金の割合が高い状態が続いていますが、今回の調査で「現金・預金」は、1127兆円と個人金融資産全体に占める比率は52.6%となり、前の年の同じ時期より1%増えました。
政府は、ことし1月から、税制優遇制度「NISA」を拡充するなど、貯蓄から投資へのシフトを後押ししていますが、個人が保有する現金や預金が今後どう動くのかが焦点となります。