広島市の松井市長は、8月1日の会見で「平和宣言」の概要を発表しました。
それによりますと、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の悪化など、世界情勢が混迷を極める中、武力に頼らざるをえないという考えが強まっていることへの懸念を表明するということです。
そして、旧ソビエトの最後の指導者で東西冷戦を終結に導いたミハイル・ゴルバチョフ氏のことばを引用したうえで、各国のリーダーが決意の上で対話をすれば危機的な状況を打破できるとして核抑止力に依存する政策の転換を促すとしています。
また、市民社会の特に若い世代に対して具体的な行動を起こしてほしいと呼びかけるほか、昨年度、原爆資料館の入館者数が過去最多となったことに触れ、各国のリーダーが広島を訪れ、被爆者の平和への願いを受け止めることなどを求めることにしています。
松井市長は会見で「為政者がこれまで以上に対話による解決に向けた外交政策に転換する必要性が高まっていることを被爆地 広島から強く訴えたい」と述べました。