処理が行われたのは那覇市首里山川町の住宅街で、29日は午前9時前から周辺の住民などおよそ1400人に一時避難を呼びかけて、避難の確認後に作業が始まりました。
不発弾は去年12月、下水道工事中に見つかったアメリカ軍機から投下されたとみられる250キロ爆弾1発で、長さおよそ1.2メートル、直径36センチ程の大きさです。
陸上自衛隊では爆発のおそれがあることから現地で起爆装置にあたる「信管」を取り外すことにし、クレーンで不発弾をつり上げてすぐそばに掘った「処理壕」と呼ばれる地中5メートルの穴の中に移したあと慎重に作業を進め、開始からおよそ1時間後の正午前に無事取り外しました。
処理作業に伴い、周辺の道路が通行止めになるなど一時、住民の生活にも影響が出ました。
太平洋戦争末期「鉄の暴風」と言われるほど無数の砲弾にさらされた沖縄では今なお1800トン余りの不発弾が埋まったままと推定され、今も県内各地で一日に1件以上のペースで見つかっています。
処理するにはあと70年から100年ほどかかるとみられ、“終わらない戦後処理”とも言われています。