外国為替法違反の疑いが持たれているのは、埼玉県に本店が置かれた水産物の輸入販売会社と、30代の当時の代表取締役ら3人です。
日本政府は、北朝鮮に対する独自の制裁措置として輸出入を全面的に禁止していますが、捜査関係者によりますと、この会社は4年前、北朝鮮から中国や韓国を経由し、シジミをロシア産と偽って輸入していた疑いがあるということです。
山口県警察本部は、5日にも書類送検する方針です。
山口県警などの合同捜査本部は、おととし、埼玉や山口など全国各地の商社や水産会社など数十か所を捜索して輸入に関わる資料などを押収し、捜査を進めていました。
北朝鮮をめぐっては、国連安全保障理事会の専門家パネルが制裁逃れの実態を調査していましたが、ロシアの拒否権によってことし4月に活動が停止され監視の目が行き届かない懸念も出ています。
警察当局は、制裁を逃れる不正な輸入ルートを通じて北朝鮮に資金が流れていた可能性もあるとみて警戒を強めています。