東京 港区に本社がある株式会社「恵」が運営する障害者向けグループホームをめぐっては、国の基準に反して利用者から食材費を実費よりも過大に徴収していたことが明らかになり、厚生労働省が監査を行って管理体制などについて調べていました。
その結果、適正な業務管理の体制が整っていないことが認められたとして、障害者総合支援法に基づき、先月、運営会社に対し勧告を行ったことがわかりました。
この中で、厚生労働省は、利用者から徴収した食材費を会社の売り上げに計上し、徴収額よりもはるかに少ない額を食材費として各事業所に配分する方法で、組織的、継続的に差額を収益として計上していたと指摘しています。
また、利用者に対する虐待などが発生しているにもかかわらず、再発防止に向けた体制が構築されておらず、法令順守の認識が不十分だったとしています。
その上で、法令違反の実態のほか、食材費の過大徴収を行ったいきさつや執行部の責任を検証して明らかにし、食材費の返還のための計画や責任者を明確化して、今月末までに改善状況を報告するよう求めています。
これについて運営会社の「恵」は「担当者が不在でコメントできない」としています。