今月7日、福島第一原発にある汚染水の浄化装置で、放射性物質を含む水が漏れ出し、東京電力は作業員に当時の状況を聞き取り、トラブルの原因を調べています。
15日の会見で東京電力は、装置の配管に本来は閉めなければならない弁が16か所あり、このうち10か所が開いたままになっているのを、現場の作業員が見落としていたことを明らかにしました。
手順書で弁を閉める操作を行うことを明記していなかったことも問題だったとして、再発防止をはかるとしています。
また当初、漏れた水の量はおよそ5.5トンで、セシウム137などの放射性物質がおよそ220億ベクレル含まれると推計していましたが、その後の調査で漏れた水はおよそ1.5トンで、放射性物質はおよそ66億ベクレルだったと、いずれも下方修正しました。
一方、東京電力は今月12日に水がしみこんだ土壌の回収を終えたとしていましたが、コンクリートで舗装した地面の下の土壌を調べたところ、1時間当たり最大7ミリシーベルトと、トラブル前の水準である0.02ミリシーベルトを大幅に上回る放射線量が計測されたということで、この土壌も追加で回収すると発表しました。