消防によりますと、28日午後4時15分ごろ福岡県柳川市で「ヘリコプターが墜落した。煙が上がっている」と通報がありました。
警察によりますと、機体の残骸のそばから2人が遺体で見つかったということです。
そのほかにけが人などの情報は入っていないということです。
会社や佐賀空港事務所によりますと、墜落したのは、佐賀市にある「エス・ジー・シー佐賀航空」が運航する「ロビンソン式R44II型」というヘリコプターで大分県日田市で遊覧飛行を終えたあと、乗客を降ろしてパイロットと整備士が乗って佐賀空港に戻る途中、午後4時すぎに管制塔との交信が途絶えたということです。
会社によりますと、ヘリコプターに乗っていたのは、50歳の男性パイロットと70歳の男性整備士で、いずれもこの会社の社員だということです。
国土交通省に提出された飛行計画書では、墜落したヘリコプターは、28日午前8時12分に乗員1人で佐賀空港を出発し、大分県日田市のレース場に向かう計画でした。
その後、午後3時52分に日田市を出発し、佐賀空港には午後4時37分に到着する予定だったということです。
また、会社によりますと、墜落した機体は今月18日に法律に基づく「耐空証明」を更新するための年に1度の検査を受け、国土交通省から承認を受けていたほか、始業前に毎回行っている目視による外観の点検とエンジンの試運転で異常は報告されていなかったということです。
現場は福岡県と佐賀県の県境付近の柳川市昭南町の沖端川の近くで有明海に近い農地です。
警察が身元の確認を進めるとともに詳しい状況を調べています。
今回の事故について、国の運輸安全委員会は、原因などを調査するため航空事故調査官2人を派遣することを決めました。