大正12年の関東大震災の混乱のさなか、殺害された朝鮮人犠牲者をめぐっては、震災が発生した毎年9月1日に民間の実行委員会などが追悼式を行っています。
都は以前、この式典に知事の名前で追悼文を送っていましたが、7年前から送付しておらず、発生から100年にあたる去年も見送りました。
これについて、東京大学で在日朝鮮人の歴史が専門の外村大教授らは5日、都庁で会見を開き「小池知事は追悼文の送付をやめ、虐殺の事実があったかどうかの認識を示していない。定まった評価を受けている学説への信頼を損ねている」と述べました。
そのうえで、小池知事に対し、震災直後のデマが原因で朝鮮人などが多数殺害されたことを歴史的事実として認定することや、当時殺害された人々に対する追悼のメッセージを出すことを求める要請文を提出したと説明しました。
一方、これまでに小池知事は毎年、東京都慰霊協会が開いている大法要で、すべての犠牲者に哀悼の意を表しているとしています。