東京 千代田区の医療機器メーカー「ゼオンメディカル」は、自社の機器を使ってもらう見返りに千葉県柏市の国立がん研究センター東病院の医師に現金を渡していたとして去年、元社長が贈賄の罪で逮捕、起訴されました。
業界団体の「医療機器業公正取引協議会」は26日、「ゼオンメディカル」について、12年前からおととしまでの間、実態のない調査や原稿執筆への対価の名目で、全国の病院や医師に現金の提供を続けていたとする調査結果を公表しました。
このうち、記録が確認できたおととしまで5年間では、不正な現金の提供が364件、総額1億1900万円あまりにのぼり、公務員や公的な医療機関に提供した現金もおよそ2000万円にのぼったとしています。
協議会はゼオンメディカルについて、協議会の規約で最も重く、公的な医療機関の入札で参加資格の制限などにもつながる「厳重警告」の処分にしました。
協議会は処分の理由について「経営トップまでが関わり、組織ぐるみと言っても過言ではない非常に悪質性の高い規約違反だ」としています。