福島第一原発では2月7日、汚染水の浄化装置で、放射性物質を含む水が屋外に漏れ出すトラブルがあり、東京電力は19日に原子力規制委員会の会合で、調査状況を報告しました。
この中で東京電力は、装置内の配管の弁が開いたままになっているのを作業員が見落としたまま、水を通す作業を行ったことが原因だとしたうえで、手順書で弁を閉める操作を行うことを明記していなかったことも問題だったと説明しました。
これに対し、事務局の原子力規制庁は、東京電力内で弁の開閉を管理する部署が明確でなく、作業前に弁の状態が管理できていなかったなどとして、作業ルールや安全対策を定めた「実施計画」の違反に当たる疑いがあると指摘し、再発防止の徹底を求めました。
福島第一原発では、去年10月にも、汚染水の処理設備を洗浄していた作業員に放射性物質を含む廃液がかかるトラブルがあり、この時も「実施計画」違反が指摘されていました。
規制庁の担当者からは「重大なトラブルがあると、対処に人員がさかれて管理が手薄になり、トラブルが相次ぐ可能性がある」として、態勢の強化を求める指摘も出されました。