東海汽船が運航するジェット船「セブンアイランド愛」は、ことし7月24日、東京の竹芝桟橋から伊豆諸島の式根島に向けて出港し、千葉県の房総半島の沖合で、自力で航行できなくなり一時、漂流しました。
船は海上保安部の巡視船や民間のタグボートがえい航し、出港からほぼ1日たった翌25日朝、伊豆大島に到着しました。
国土交通省によりますと、船の後ろ側の翼にある「フラップ」の油圧ホースに、本来と異なる船内用のものが使われていたほか、内部に異物が混入したため、ホースに穴が空いて油が漏れ、油圧の低下を引き起こしたということです。
この際、乗組員は会社のマニュアルとは異なる対応をしたため、エンジンが動かなくなり、船は自力で航行できなくなりました。
関東運輸局は25日、法令で定められた、安全管理の規定を守る運航を行っていなかったとして、東海汽船に対し警告書を出しました。
この中で法令を順守して適切な安全管理体制を確立するとともに、運航に携わるすべての職員や乗組員に対する安全教育を定期的に実施し、結果を10月下旬までに文書で報告するよう求めています。
取材に対し東海汽船は「会社全体で再発防止に取り組み2度とこのようなことがないよう進めて参ります」とコメントしています。