公益財団法人の埼玉県健康づくり事業団によりますと、先月29日、エックス線画像などを保存しているシステムにログインできないことが分かり、システム会社に問い合わせたところ、ファイルなどを勝手に暗号化し、身代金の要求に使われる悪質なプログラム「ランサムウエア」によるサイバー攻撃を受けていたことが分かったということです。
事業団は埼玉県内の自治体や学校、企業、それに個人などの健康診断を年間およそ40万人に行っていて、サイバー攻撃によって胸や腹部などのエックス線画像や超音波画像、氏名や生年月日などの個人情報が漏えいした可能性があるとしています。
漏えいした件数などは分かっておらず、サイバー攻撃を受けた範囲や原因などを詳しく調べるとともに、警察にも相談しています。
システムの復旧の見通しは立っておらず、画像診断の結果を手書きで記入するなどの対応を取っていますが、これまでのところ、健康診断などの業務は通常どおり行っているということです。
埼玉県健康づくり事業団は「多大なご迷惑とご心配をおかけして深くおわび申し上げます。個人情報の漏えいがあるか全力を挙げて調査を進めているので、わかり次第速やかにお知らせしたい」としています。