甲府市の定時制高校に通い、当時19歳だった遠藤裕喜被告(21)は、3年前、一方的に好意を寄せていた女性が暮らす市内の住宅に侵入し、50代の両親を殺害したほか住宅を全焼させたなどとして殺人や放火などの罪に問われました。
甲府地方裁判所は先月18日の判決で「19歳という年齢を最大限考慮しても、刑事責任の重大性や、更生の可能性の低さから死刑を回避する事情にはならない」として死刑を言い渡しました。
被告の弁護士は判決を不服として1日、東京高等裁判所に控訴していましたが、甲府地方裁判所によりますと2日朝、被告本人が控訴を取り下げたということです。
これにより被告の死刑が確定しました。
被告は、2日接見したNHKの取材に対して「きのう、控訴取り下げの紙を担当者に出した。生きることを諦めているので後悔はしていない」と述べ、「とにかく悪いとは思っている。遺族に申し訳ない」と泣き出しました。
事件当時10代の被告の死刑が確定するのは、2010年に宮城県石巻市で2人が殺害されるなどした事件で、当時18歳の被告の死刑が確定して以来です。