輪島市河井町で30年前から制服販売店を営む池端都さんは、店舗の周辺の建物の倒壊などで安全が確保できないため、現在は近くの店舗の空きスペースを借り、簡易的な更衣室を設けて営業を続けています。
7日も、春から小学校に入学する男の子が訪れ、成長を見越した大きめのサイズを試着して袖を何センチ詰めるか測っていました。
男の子は入学予定だった学校の校舎が被災したということで、母親は「どこの校舎に通うのかなど、決まっていないことも多く、不安でいっぱいです。ただ、制服を着た子どもの姿を見て成長を感じました」と話していました。
また、小学6年の女の子は姉が着ていたセーラー服を試着し、サイズを直す必要があるか確かめたあと、かばんや靴などを注文していました。
女の子は自宅が被災し、一家で祖母の家に身を寄せているということですが、「初めて制服を着ましたが、かわいくて気分が少し上がりました」と喜んでいました。
店ではこれまでにおよそ70着の注文を受けていますが、地震の影響で、この時期としては例年より少ないということです。
また、注文を受けたものの、「輪島の仮設住宅に入居できたら購入したい」などという希望も複数あるということで、店では在庫を多めに確保するなどして要望に応えるようにしています。