松本市に住み、裁判中に亡くなった元信者の女性は7年前、違法な勧誘で献金などをさせられたとして1億8000万円余りの賠償を求めて裁判を起こしました。
しかし1審の東京地方裁判所と2審の東京高等裁判所は、元信者が裁判を起こす2年前の86歳の時に「教団に賠償請求を行わない」などとする念書を書いていたことなどから、訴えを退けました。
原告側は不服として、請求のうち6500万円余りについて上告し「元信者は高齢で十分な判断能力がなく、念書の目的を理解していなかった。教団が賠償の義務を免れるために作成したもので、念書は無効だ」などと主張していました。
この裁判について最高裁判所第1小法廷の堺徹裁判長は18日、6月10日に弁論を開くことを決めました。
判決を変更するのに必要な弁論を開くことから、訴えを退けた判断が見直される可能性があります。
教団の勧誘や献金をめぐってはこれまで複数の元信者やその家族が裁判を起こしていましたが、最高裁で審理されるのは初めてです。