佐渡市では12年前から、野生のトキのつがいからひなが誕生していますが、ことしも5月6日に新たに4羽のひなの誕生が確認され、6月21日には巣を離れて別の木の枝に移動しているのが観察されています。
ただ、これらの幼鳥は巣立ったものの、まだうまく飛べず、田んぼで餌を取ることができません。
25日は3羽の幼鳥が木の枝にとまり、首を小刻みに上下させながら親鳥のくちばしをつっついて、餌をねだる様子が見られました。
親鳥は、くちばしの中に顔を入れてきた幼鳥に餌を与え、近づこうとするほかのトキを追い払っていました。
環境省の篠崎さえか首席自然保護官は「地域ぐるみでトキの生息の環境整備に取り組んでいるおかげで、ことしも無事にひなが巣立つことができました。もし幼鳥を見かけたら、静かに見守ってください」と話していました。