このツアーは、世界の若者たちに原爆の被害の悲惨さに触れてもらい、核兵器のない世界の実現について考えてもらおうと、国連で軍縮を担当する機関などが日本政府の資金をもとに初めて開きました。
世界37か国の大学生などおよそ50人の若者が5日間の日程で長崎と広島の被爆地を訪問する予定で、初日の26日は被爆者の三瀬清一朗さん(89)が、原爆が投下された当時の悲惨な体験を英語で説明しました。
三瀬さんが「平和は人類共通の世界遺産だ」と締めくくると、若者たちから大きな拍手が送られました。
このあと、若者たちは市の中心部にある平和公園を訪れ、献花をして原爆の犠牲者を悼みました。
また、公園の近くにある原爆資料館も訪問し、原爆がさく裂した午前11時2分で止まった時計を見学するなどして、被害の悲惨さに思いをはせていました。
原爆資料館を見学したパキスタン出身の大学生は「資料館を見て回ることで、いかに人間がもろいものなのか、そして核軍縮を訴えることがいかに大事なのか気づかされた」と話していました。